精神科閉鎖病棟3回目

今回の入院はちょっと何が起こったのか自分でもよくわからない。慢性的な死にたみは別に入院するほど酷くはなかったし、自傷行為もそこまでやっていなかったし、とにかく緊急入院するとは思っていなかった。

 

推測だが、使った薬が悪さをしたんだと思う。

僕はパニック障害を患って長く、それでも親の意向で医療に繋がることができず、初めて精神科で治療を始めたのは大学生になって一人暮らしをしたのがきっかけだった。そこでセルトラリンというSSRI(抗うつ薬の一種)を使ったらパニック障害がかなり改善して、気分の落ち込みも目立たなくなったので、これは効いたんだなと思って信頼していた。僕の勝手で精神科に通うのをさぼってからしばらくその薬は使っていなかった。

この薬には、使い始めに不安や焦燥を煽る作用がある。初めて使った時はそれは起こらなかった。

 

このところ気分の落ち込みが目立っていたし(先述したが入院するほどではない)、パニック障害も治っていなかったので、前も効いたよねと言ってセルトラリンを再開した。

5日後、酷い不安感に苛まれはじめた。まあ不安障害だしね、たまにはこんなこともあるでしょと思って、処方されている抗不安薬を使って様子を見ていた。友だちと食事をする約束は申し訳ないけれどキャンセルした。友だちはみんな僕のことをわかってくれていたので、そこは「お大事にね」と言って僕を責めたりしなかった。ありがとう。

しかしこの不安感、マジで酷くなってきた。スーパーに行けなくなり、食糧難に陥った。よって食事が摂れなくなった。スーパーに行けないというか家から出られない。そのうち本当に耐えられなくなり、居ても立ってもいられず6畳ほどのワンルームを延々と歩き続ける人と化した。いや耐えられない、苦しすぎる。しかしタクシーを呼ぶために外に出ることもできない。申し訳ないが救急車に頼ることにした。セルシン(抗不安薬)を点滴してもらえればなんとかなるだろうと思って。

 

で、まさか入院になるとは思っていなかった。救急室でうずくまる僕を見て話を聞いた精神科医は、「そんなんじゃ一人で家にいるのも耐えられないでしょ、入院しようか」と言って、本当にそのまま閉鎖病棟に入れられてしまった。

不安が強すぎて、心拍数がずっと120を超える。あまりの吐き気に食事は一口も食べられない。エンシュアという1kcal/mlの栄養剤だけなんとか飲む。どうしようもなく、文字通りベッドの上でうずくまり、本当に無理なんですと医師に泣きつき続けた。これが2週間ほど続いた。いや苦しかった。

薬はセルトラリンを止め、スルピリドというおもしろい薬に変えた。おもしろいというのは、この薬は低用量で胃薬、中用量で抗うつ作用、高用量で抗精神病作用を持つから。

 

そこからなんとか落ち着き、このブログを書いている。閉鎖病棟にお世話になるのも3回目だが、毎回緊急入院で、その一報を聞いた両親に急遽片道3,4時間かけて東京まで来させて僕の家から生活用品一式を鞄につめて持ってきてもらうのが申し訳なさすぎる。

 

退院は入院からちょうど1カ月後になりそう。もうだいぶ落ち着いて、病棟の同年代の人と雑談して暇をつぶしている。入院してから1週間経ったところで外出許可も出たので病棟に出ればスマホも使えるし。

 

ちょっと今回は急すぎて自分でもびっくりした。事の発端になったセルトラリン、6月に入院した時もたぶん悪さをしたし、もう使うのはやめよう。