精神科救急入院7日目

僕は入院初日から閉鎖病棟医療保護入院をさせられている。精神科の閉鎖病棟は病棟の出入口に常時二重で鍵がかかっていて外に出ることができない。僕が自由にいられる場所は自分の病室、廊下、デイルームだけである。それから医療保護入院というのは僕の同意ではなく医師と家族が僕を強制的に入院させるものなので、僕は自由に退院請求ができない。

ただ、今日は実家から母親が来てくれて、母親の同伴を条件に外出許可も出たので、久しぶりに病棟の外に出て1時間くらい散歩をしてきた。外の空気は冷たいが気持ちよかった。

 

僕は今まで3年間大学の指導教官に自分の精神疾患のことを隠し続けてきたが、今回の入院でどうしてもカミングアウトしなくてはならなくなったので、勇気を振り絞ってカミングアウトした。思いのほか丁寧かつ優しい返事が来て少々安心した。研究活動を一時的に停止して、3月に出す予定だった論文も取り下げていいと言われた。論文を1本書かなくてよくなっただけで今回の入院には意味があった。そうじゃなかったら退院即飛び降りの予定だったので。ただ、20日に予定されている大きめの実験については何も言われていない。実験の方はできれば行きたいんだが、それまでに退院している見込みがなさそうで絶望している。